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  • 執筆者の写真夏八木瑠一

【女性向け】路地裏の怪しいお兄さん

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読み手(演じる方)

化け猫の青年

昼は黒猫、夜は人間に変身して自由気ままに生きている

チャラくてミステリアス 聴き手(ヒロイン) 路地裏でしゃがみこむくらい嫌なことがあった女性

※SE・BGM有り無しはご自由にアレンジしていただいて大丈夫です。 ※読み方などやりやすいように演じていただいて大丈夫です。 ※はじめてご利用される方はまず初めに利用規約をご一読いただけますと幸いです。


 

(場 所:路地裏・夜) (BGM:夜)

(S E:鈴の音)

(S E:足音・FO)


(昼は黒猫で夜は人間に化けている)

(路地裏でしゃがみこむヒロインに声をかける)

おねぇ~さん。


もっしも~し?


そうそう、君。

こんな夜更けに一人でしゃがみこんでたら危ないよ~?


放っておいてって言われてもなぁ。

ここ、俺のテリトリーなんだよね。


ただの路地裏でも俺の場所なの。

って、言っても伝わんないか。(ボソッ)


隣、座ってもいーい?


(S E:鈴の音)

よーいしょっと。

(ここまで)


何かありましたーって顔してんね。

お兄さんが話、聞いたげよっか?


(ホストかと聞かれて猫語が出てしまう・噛む)

ホストのキャッチッ!?

俺が!?

にゃんでそうなるんだよ!?


(少し怒ったように)

あっ、笑ったな?

人の失敗で笑うだなんて嫌な奴だ。


(ゴメンと謝られて)

うっそ、冗談だよ。

お姉さんが笑ってくれて良かった♡


(首輪を見つめるヒロインに気付く)

んっ?

どったの? ああ、これ?


(S E:鈴の音)


可愛いでしょ〜♡

お姉さん見る目あんね♡

これはね、むか〜し俺を拾ってくれた人がくれたんだ♪


(首輪だよね?と聞かれて)

うん、首輪だよ?


別に首輪くらい普通でしょ。 (首輪を触りながら寂し気&愛おしそうに)

これはねー、俺が唯一、誰かに愛されてたって証拠なんだ。 (ここまで)


(S E:車の停車音)


おっ?

あれタクシーっぽくね?


丁度良かったじゃん。

もう遅いからあれに乗って帰りな。 (優しく諭すように)

うちに帰って、あっつい風呂に入って、あったか〜い布団で寝たらさ、ちょっとは心が軽くなるんじゃない?

それに…、家で、お姉さんの帰りを待ってる家族がいるだろ?


猫のことだよ。

猫は家族だろ?


(立ち上がる)

(S E:鈴の音)

よいしょ…っと。

(ここまで)


立てる?

手ぇ貸すよ。


ほら。


(S E:引っ張る布擦れ音)

よっ、と。

(ここまで)

(ミステリアスな感じ)

言わなくたって、猫を飼ってる人間のことは、何とな〜くわかるんだ。

特殊能力ってやつかにゃ。(ニヤニヤ)


(話せて良かったと言われて)

ああ、俺も話せて良かったよ。


俺の名前?

名前はー……また今度教えるよ。


そっ、また今度。 俺は野良だからいつでもここにいる。

暇つぶしの相手くらいはしてあげるよ♪


(S E:足音)

(背を向けて歩きながら)

そんじゃ、気をつけて帰りなよ、人間のおねーさん♡


(S E:鈴の音)

(S E:足音・FO)

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